ヌーベル ブランシュブログ

『奇人たちの晩餐会』観てきました

先週末は用事があり東京に。
片岡愛之助さんと戸次重幸さんのブラックコメディ『奇人たちの晩餐会』を観てきました。
一夜の一部屋の場面での展開ですが、二人の会話のテンポの良さ、効果的に使われている電話(携帯ではない)、個性的な他の人物などなど、クスクスと笑える面白い劇、そしてしんみりと考えさせられ劇でもあります。

こんなにも劇中で、馬鹿という言葉を言ってもいいものかと思うほど、馬鹿が連呼されていました。
馬鹿ということで晩餐会に招待されるフランソワ(愛之助)と、招待するピエール(戸次)の繰り広げる劇ですので、当然なのかもしれませんね。

ちょうど先月、同じ劇場で上演されていた『お勢、断行』を観たばかりでしたので、作品による違いを感じました。

『お勢、断行』は舞台が3分割されて、場面ごとに舞台がパーツのように前後に移動したり、時に2階部分も使われていました。
舞台の動きだけでなく、最初の場面は物語後半の会話、途中も場面が時を交差して進む。
視覚と時間のトリックのようでもあり、そこに気づかない私はまさしく江戸川乱歩の迷宮の世界に入り込んでおりました。